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新年のご挨拶 by大塚理永

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

2024年4月から優磨とともに農家さんを回り、繁殖検診をやらせていただきました。

振り返れば、私が共済を退職したのは2022年3月のことでした。その際、前向きな気持ちで退職したわけではなく、仕事を辞めた後の進路もはっきり決まっていませんでした。獣医師としてやり残したことが多く、農家さんへの恩返しも果たせないまま退職してしまったことに、ずっと心の中で引っかかりを感じていました。

特に繁殖検診は私が最も苦手としていた分野であり、その克服もできないまま辞めてしまったことに悔いが残っていました。「繁殖が診れない獣医で終わるのか…」と諦めにも似た思いを抱えていたのです。

2024年4月、第三子が保育園に入園できることをきっかけに、もう一度働くことを決めました。しかし、自分がどのように働き、どのように農家さんに恩返しをしていくのか、その道筋はまだ見えていないままのスタートでした。そんな時、優磨から「まずは繁殖の技術を習得してみたら?」と声をかけてもらい、繁殖検診ができないというレッテルを剥がすチャンスをもらいました。

シン・ベッツの契約農家さんたちに診させていただくという提案は、私にとって非常にありがたいものでしたが、農家さんにとっては時間がかかるうえ、牛への負担も増える可能性があり、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。それでも、農家さんたちは一人も嫌な顔をせず、「良いよ」と笑顔で受け入れてくださいました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

その優しさと寛大さのおかげで、繁殖検診への苦手意識を克服することができました。早期妊娠鑑定や雄雌判別、周期と所見を基にした治療法の提案など、ほぼ習得できたと感じています。とはいえ、まだ完璧ではないため、精度100%を目指して努力を続けます。当初の目標として「1年間で繁殖検診技術を完璧にする」と掲げていたので、残りの3か月で必ず成し遂げたいと思います!

さらに技術習得と並行して、農場全体を見渡せる獣医師になるための勉強も再開しました。少しずつ議論についていけるようになってきたものの、まだまだ課題は山積みです。これからも地道に頑張っていきます。

仕事は大変ですが、それ以上にやりがいを感じています。農家さんに少しでも貢献できたら、これ以上に素晴らしいことはありません。一度終わったかに見えた獣医師としての人生ですが、こうして再び挑戦の機会を得た今度こそ、農家さんに恩返しを果たしたいと思います。

2025年も、どうぞよろしくお願い申し上げます!

大塚理永

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